計測器の校正のやり方次第でメンテナンスも分かる

計測器とはいったいどんなものをいうのか

温度であったり、ひずみ、加速度をはじめ、電圧や電流、回転数など、取得したデータを変換して計測してくれる機械が計測器と呼ばれています。計測するだけのものもあれば、記録までしてくれるタイプもあります。目的に応じてデータを計測するのですが、なかには、データの種類や数も桁違いというパターンもあります。また、異種混在したデータを計測することもありたす。だからこそ、この機器は研究開発の場には必要になり、生産現場では目的に応じて使い分けをしなければならず、様々なメーカーから様々な種類が発売されています。最近では、デジタル器になっていて、測定精度に狂いの無さが評価されています。計測するための絶対的な値につながるのですが、簡単に言うなら、「これ以上のズレはない」という誤差範囲0%を目指しています。

校正とはどのような意味があるのか

計測機械のみならず、どんなモノも長く使うことにより、素材は劣化してしまいます。その異常はいつ頃から現れるのかを確認するには、定期的な点検が必要になります。機械も、やり方としては社内で点検をしたり、メーカーによる定期点検をお願いします。計測という機械も同じで、長く使えば劣化し、正確な値を示せなくなります。故障もなく、いつもどおりに作動しているから点検しないのでは遅いこともあります。やり方が雑であれば、調整が狂ってしまいます。測定する部分が数ミリ摩耗しているなら正確な値は導き出せないでしょう。そこで点検より精度をあげた「校正」が必要になります。使用している機器が正しく測定できているかを確認し、標準機の値を比較してズレを確認します。ズレがあれば、メンテナンスが行われます。

メンテナンスが必要になる可能性をチェック

校正作業のやり方は各事業者により異なります。また、やるタイミングも明確な決まりはありませんし、やらなければならないワケでもありません。しかし、品質保証に繋がるため、やっておいた方が良いでしょう。ちなみに、ISO9001の「監視機器及び測定機器の管理」に定められた間隔または使用前に行うことが理想とされています。しかし、費用の問題や校正の間は停止状態となるだけに、各現場の状況に合わせて決めることもあります。メーカー側では、1年ごとを推奨しています。やり方としては、過去の実績を確認してから間隔を設定し、過去のデータと今回のデータを比較して許容精度内を確認します。これをすることで、次の間隔を延長できる可能性があるからです。もちろん、計測器が許容精度からハズレているならメンテナンスを実施しましょう。間隔は確実に短縮せざるを得ないでしょう。資格認定をうけた社員により実施されているのですが、使用する標準機の追跡可能性が確立されていることを示したり、手順書により明確になっていることも把握できます。